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出動します
警察へ初めての電話をしました。
今夜の散歩の時のことです。
目に余るほど、スケボーの男の子たちが歩道をいっぱいに占領していたのです。
中には礼儀正しいスケボー少年たちもいるのですが、今回は頭にきました。
おそるおそるを装って、「あのぉ・・・。」から始まった警察への電話です。
「公道でのスケートボードは・・・どうなんでしょうか?」
「ちょっと待ってください。あ、道路交通法違反です。」
「毎日、散歩しているのですが、今夜はあんまりだと思いまして・・・。」
「どこですか?今もやってますか?」
「はい、○○生命のビルの前です。」
「今から出動します!」 なんと頼もしいことでしょう。
お巡りさん、どうもありがとう。
イヴの発情
イヴは10歳です。
正確に言うとこの2000年の10月で、10歳と7ヶ月になりました。
そのイヴが、今、発情の時期を迎えています。
確か、前回はなかったはずです。
今回だって色も薄いし量も少ないようです。
飼い主としては、発情がなくなっちゃうとラクだろうと思っていました。
でもなくなってしまうと、やはり老年期をいやでも意識してしまいます イヴちゃん、まだまだ若い、これからだもんね。
大きな地震だ
すでに床はむき出しの状態。
イヴとナナを探す。
ナナのシッポが剥きだしになった床板の間から見える。
必死でそれを掴もうとする。
が、またそこで大きな揺れが来る。
シッポは掴もうとする私の手からするりと消える。
素早く床板の間を移動して下を覗く。
ナナの足が床板に挟まっているのを見つける。
必死の思いで足を掴んだ。 ふと目が覚めた。
夢の余韻がまだ現実の世界に残っている。

いつからだろうか。
私の夢にイヴとナナが入り込んできたのは。
クリスマスの情景
街はクリスマスの雰囲気で彩られています。
イルミネーション、ポインセチア、クリスマスツリー、サンタの格好をしたピザ屋のおにいさん。
そのどれもクリスマスならではの風景です。
そんな街の中をイヴとナナと私は、買い物客の間をすり抜けて歩きます。
子供の頃の思い出がふと頭をよぎりました。
母のスカートにしがみついて、年末の雑踏を妹達と一緒に迷子にならないように歩いた記憶です。
当時、町にはいっぱいのお菓子が詰め込まれた靴下が、お店の軒先にぶら下がっていました。
あの靴下には何が入っていたのでしょう。
私の記憶にはありません。
来年のクリスマス、ナナに靴下でもくわえさせましょうか。
中には何を入れましょうか。
ステイ
先日NHKであった「さよならレザン」を見ました。
知っていたけど、見るのが怖かったのです。
どうしても泣いちゃうじゃないですか。
ところが、何気なくテレビを見ると、レザンがいました。
ご存じのように、盲導犬はずっとその生涯をパートナーである視覚障害者と共に
生活出来る訳ではありません。
なぜなら、盲導犬はペットではないのです。
彼らは働く犬です。
犬は人間よりも寿命が短いですから、老いも早く来ます。
老いたり体にトラブルがあると、もはや働く犬になり得ません。
それは視覚障害者に命の危険を及ぼす可能性もあるからです。
しかし、共に生活している犬と人間。
そこには確かで強い絆が生まれます。
その絆を断つ時、視覚障害者の方達の苦悩は如何ばかりでしょうか。
レザンのパートナーは自らレザンに値する新しい飼い主探しをします。
レザンの幸せを約束している未来の飼い主さんは、とても優しそうなご夫婦です。
きっぱりと別れるレザンのパートナー。
彼はレザンに最後の指示を残します。 「ステイ」 レザンから遠ざかった場所で、彼はそっと涙をぬぐいました。
優しく厳しく辛い別れでした。
パーマ屋さんちの犬
私が利用している感じのいい美容室のお兄さんがいます。
彼もまた犬好きのようです。
話が犬のことではずみました。
彼のご実家もまたパーマ屋さんですって。
飼っている犬はエアデールテリア。
くちゅくちゅ・まきまきヘヤーの犬です。 近くの小学生たちが言ったそうです。
「パーマ屋さんの犬だから、パーマ掛けてるの?」
ご注文は何ですか?
イヴがワンと言う。
ああ、ご飯が食べたいのね。
ナナがワンと言う。
ああ、お散歩したいのね。
イヴがワンと言う。
ああ、おやつが欲しいのね。
ナナがワンと言う。
ああ、寝室に行きたいのね。
私がワンと言う。
だれも返事してくれない。