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インターネットの中の犬達
時々、ハッとする興味深い話に出会うことがあります。
心に刺さった話は、掲示板に流されて消えて行くにはもったいない気持ちがします。
話を寄せてくださった皆さん、どうもありがとうございました。
先立つ不孝
Muteさん:
「子供のままで、それなのに親より先にいっちゃうんだもんなぁ。」
私はこの言葉にドキリとしました。
愛しい犬達は、年老いても尚、純粋な心を持ったままの子供達です。
その目は、変わらぬ愛を飼い主に向けます。
寿命の短いペットと飼い主のハッピーエンドは難しいかもしれません。
でも、それでも私は犬のいる生活がしたいのです。
そして、叶うことなら、最後まで見送る側にいたいのです。
お盆に帰る犬 
ボさん:
友達んちの犬くんは、お盆になったらホントに帰ってきてるみたいです。           お水と餌を置いておくと、夜中に無くなってたことがあったそうです。           家族が片づけたのではなかったそうです。           毎年、亡くなった犬くんにお供えは欠かさないんですって。
亡くなった愛犬と飼い主さん一家の結びつきの深さでしょうか。
愛犬が亡くなった後もお盆供養をされるなんて、随分と愛されていたのですね。
お盆になると帰ってくる犬・・・・、なんともロマンチックな話です。 どこにいても帰ってくるところは私の側ですよ、イヴもナナも。
タケ
マスオさん:
我社の老警備犬「タケ」が昨夜天に召されましてん…。
5月の末ごろから体調を崩し、2階の社長宅で療養して、
一旦持ち直して自力で立ち上がり、勤務に戻っててんけど…
ついに力尽きはりました。 推定年齢19〜20才。
我社がこの場所に移転してから約14年の付き合いでしてん。
この間、一度も空巣に入られる事もなく、クロと共に
立派に任務を全うしはりました。たいしたもんですわ。表彰もんですな。 「うちのセキュリティーはタケとクロや!給料も払ってないねんから、
せめて餌代だけでも認めたれや!」
社長が税務署に吐いた迷台詞(笑)ですわ。
その時、タケとクロが『ワン!』と吠えたかどうかは定かやおまへんが、
税務署はこれを認めたんですわ。シッポを巻きはったんやろか?(笑) 私が幼少の頃、社長は生き物を飼う事を極端に嫌ってたのを覚えてます。
それは社長自身のある種のトラウマやったんかもしれまへん。
「どんなに可愛がっても、必ず先に死による…。」
子供の頃にいろんな生き物が好きで飼ってて、死に立ち会うのが
嫌やったんやと思います。我が子にはそんな思いをさせたくなかったんかも。 それが犬を飼える環境のここに越してきた時に、
迷い込んできたタケと出会い、辛抱でけへんようになったんやと思います。
息子や孫よりもタケ!って感じの愛情の注ぎ方でしたわ。
アホくさくなるぐらいの。(笑) タケが亡くなった昨夜は、さぞ号泣したことと思いますねん。
「かなりしんどそうやったから、楽になれたよかったんや…」
自分に言い聞かせるようにつぶやいた、今朝の第一声でした。 残されたクロですねんけど、タケの死を理解してるんですわ。
タケが眠っている2階の社長宅を見上げて、黙祷してるように見えましたもん。
「タケ、ほんまにご苦労さんやったな。ゆっくり休んでや…」 合掌
タケとクロは警備犬というユニークな称号を持った犬達です。
マスオさんはふらりと掲示板に現れては、タケとクロの話を書いてくれていました。
時折読ませて貰うタケとクロの話はいつも温かいものでした。
そんなタケがついに亡くなってしまいました。
この悲しい話は、マスオさんの柔らかな大阪弁でふんわりと包まれています。
ですが、それだからこそ、ちょっと一歩引いた客観的な文章が余計に涙を誘います。